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フランスのコロナウィルス対策

4月8日から、イヴリンヌ県を含めパリ近郊では10時から19時は運動のための外出も禁止になりました。

許されるのは食料品を買いに出る、1日1回1時間のみの外出だけですが、買ったものを家に入れるのが嫌で、なるべく行きたくないのが本心。

できるだけまとめ買いして、外に出るのはほぼ週に1回です。

 

今は、買ったものを庭に並べて、太陽の光の元で、ホースでジャバジャバ水をかけ洗い、パンとか洗えないものは外に置いて、数時間してから家に入れて加熱して食べています。

はじめはそれほど気にしていなかったのですが、制限が出て、どんどんコロナウィルス対策に有益な情報が出てきて、今は買い物に行ったら、上着は表面を内側にしてクルッと丸めて洗濯機に入れ、自分もシャワーを浴びて全身洗ってからでないと子供を抱きしめません。

室内干しが多いのでフランスの洗濯機は、温度を90度まで設定できます。90度はタオルなどのコットン。

普通の衣類も我が家はいつもより高温で洗って庭に干してます。

もう生地よりも命が大切。

 

良い動画があったので、よかったら参考に見てください。

 ↓ 

感染予防方法・買い物編【あなたが救える命がある】Dr.ジェフリー×日本ハ知ラナイ

 

日本ハ知ラナイ」とかいらんやろ・・・と思いながら見たのですが、参考になりました。

すでに我が家でもかなり実践していました。

フランスでのコロナウィルス対策に書かれていることにも多くが当てはまります。

これは私が特別に神経質なのではなく、今のフランスでは推奨されていることです。

 

でも、こうやって食べ物がなくなったら買いに行けるのが、ほんとにありがたいです。

もし、スーパーに食料や必要な生活品がなければ、今日は入荷してるかも!と探しに行かないといけない。

でも、十分な商品があるとこの外出制限の間に分かったので、冷蔵庫に食べ物が少なくなったら買いに行ける。これって安心感だなと。

国や流通、スーパーの人に感謝。安心して家にいれる状態にしてくれている事が、本当にありがたい事です。

 

今日、近所のPicardという冷凍食品屋さんに行ってきたのですが、店員さんが、ドクター中松発案のコロナウィルス予防装置のようなものと手袋を着け、しきりに消毒していました。

正直物々しい。でも、そんな中、笑顔の店員さんはいつもと変わらず、なんだかホッとします。

 

 

お店のレジ係さんは、大きいアクリル板に完全に覆われ、カードマシーンがそのアクリル板から出ていて、レジを通った商品はそのアクリル板の四角く区切った部分から出てきます。

 

このアクリル板は、マクロン大統領の外出制限演説の翌日には設置されていて、こういう事にすぐ対応するフランスってほんといいなと思ったものです。

付け方もめっちゃ荒いし、アクリル板、一部切り込み入れすぎてるけど、でも、しっかりしてて、めっちゃいい!

見てて、スーパーの人をちゃんと守ろうとしてるんだなと感じました。

 

入り口には、ダンボールに書かれたこんな案内が。

 

「店内に入れるのは最大5人で、ひと家族で1人だけやからね。ありがとう!」という事です。

こういう時に、必ず最後にMerciと入れるところが好き。

 

今は、1日1回1時間しか外出を許されていないので、買い物も店に入れるまでの待ち時間を考えると、近所のお店に行ったとしてもほんと急ぎ足で終わらせてやっと1時間以内に帰宅できるかどうかです。

 

外出許可証も電子化され、必要事項を入力すると、QRコードが表示されるので、それをコントロールの警察官に見せます。

買い物も暗証番号をタッチするのを減らし感染を防ぐために、クレジットカードの暗証番号なしでカードを機械にかざすだけで購入できる上限が50ユーロになりました。(今までは30ユーロ)

 

 

しかも、もう自分が感染していると思って行動しないといけないほどの感染者数なので、一度手に取った商品を戻すのも躊躇する雰囲気です。もはや気分はハンター。失敗は許されない・・・という気持ちに。

でも、手に取る商品はパック(復活祭)のヒヨコがモチーフになった、ピヨピヨした印象の平和なパッケージデザインのアイスやったり。

 

いついかなる時でも人生を楽しむフランスらしく、お店の広告はしっかりと季節感を出したものがあり、とても良いです。

今はパックバカンスなので、復活祭の重要なモチーフである卵を至る所で見かけ、コロナウィルス注意中なのに、町中でヒヨコが溢れています。

テレビ番組も、真面目なもの、面白いものとメリハリがあり、大変な状況でも煽るような報道ではないので国民はパニックになってないし、テレビをつけて気が滅入ることもない。外出制限中でも自宅で楽しむ国民の生活がクローズアップされてたり、むしろ、あぁ、この国ってホント人生を楽しむのが上手だなぁと、外出制限当初はなんだか楽しむ気持ちまで自粛ムードになっていた自分は勇気付けられました。

こんな状態でも人生を楽しむフランス人は力強くて良いなと思います。

 

近所の人も、庭で水着になって日光浴していました。

プールも出すし、自分の庭で食事を日光の元で楽しむ。でも、ちゃんと国から言われた事は守る。

 

いつもお世話になっているマダムも、「清美、十分気をつけたら、あとは心配しすぎちゃダメ。」といつも言ってくれます。

 

しかし、フランスはここまでやっても死者が1万人を超えました。

これもフランスが特別なのではなく、一月前までは、普通に出歩き、握手をし、好きな人と好きなだけ話が出来ていたのに、わずか1ヶ月で現在の状態になりました。

 

今の日本を見ていると、つい一月前のフランスのようです。

私は日本を離れ、この国で暮らしているので、日本の政府をとやかく言うつもりはありませんが、日本には私の大切な人がたくさんいるので、気になって仕方ありません。

 

もしフランスはマスクしないから、手洗いしないから。と思っているならそれは間違いです。

そんな事、みんなとっくに出来る事はしています。

 

子どもの小学校では、フランスでのコロナウィルスでの死者がたった2人の時に、すでに手洗いの仕方を学校で練習し、石鹸とアルコールジェルのどちらがより殺菌力があるかの実験を行っていました。

私が子どもにアルコールジェルを持たせて学校に行くと、数日中にはクラスの女子は皆持ってきていたようです。

子供には、友達が自分も使いたいと言ったら、使わせてあげてねと伝えていました。

 

少し早く外出制限が出た国にいる自分が、大切な日本の人に伝えれるなら、ほんとこの一言です。

どうか、家にいてください。