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【フランス子育て日記】フランス公立校の仮装。何をすればいい?

先日、学校から帰ってきた息子が言った。

「ママ、来週の月曜日は仮装して学校に行くらしいよ。テーマは。」

 

こういう時、いつも文化の違いに戸惑う。

昭和の日本の片田舎の公立校で仮装などなかった。想像もつかん。

確か数年前は「オペラ」がテーマだった。

でも、今回は「春?」、「えー、わからへーん。春ってなによ?」

 

息子にもうちょい聞くと「マスクに何か描くとかでいいらしいよ。」という。

 

「マスクに描く?絵の具で?息しにくない?マジックだとなんだか体に悪そうな気もするな。」

なので、週末に子供たちとテレビを見ながらせっせと刺繍した。

刺繍なら、嫌ならあとで糸を抜けばいいだけなので再利用もできる。

 

私の施した刺繍は、息子の「桜がいい。」という当初の注文をほぼほぼ無視して約1時間で完成。

 

デザイン提案風に説明すると

「カラフルな刺繍糸で春の花々を、曲線で春風を表現しております。(でも、技術が伴わず表現できていない部分は力の限り想像してくださいませ。)」

そして、当日、子供を学校に送っていく途中、全身アーミーで顔にまで迷彩柄を描き、反射板を巻きつけた子や、羽根を体に貼り付けた子とすれ違った。

 

のちに、先生から送られてきた写真には、何もしていない子から、海賊になっている子、青いアフロをかぶった子。血まみれの子。など多種多様で、春の要素など1ミリもない生徒も半分くらいはいた。

この日は、この格好で普通に1日授業を受けたらしい。

 「あ、海賊の帽子はとってたよ。」と息子。

そやな、後ろの子、黒板見えんしな。

中には、校庭で写真を撮影する時に仮装グッズを教室に忘れてきて完全にいつも通りの子もいた。それは息子の友人だった。。。

 

そんな中、私の刺繍したマスクをつけて嬉しそうに微笑む息子がいた。

可愛い、うちの子が春の妖精!と思ったのはここに書くまでもない。

こんな刺繍を喜んでつけて行ってくれる息子。ありがたい。かわいい。天才ー。

 

「地味だったんじゃない?」と息子に帰り道に聞いたら、

「僕のマスク、女子に人気で、自分のマスクにもしたい!という子が多かったよ。」と嬉しそうだった。

 

そして、帰り道に見かけた、もし、来年のテーマが「春」だったら、絶対したい!という仮装の子がいた。

 

それはこれ。

段ボールで作った若葉をカチューシャにつけていた。

可愛すぎる。。。

息子も「はなかっぱみたいで素敵!」と意欲的だった。

 

来年の自分のためにしたためておこう。

結論:テーマはけっこう無視しても大丈夫。楽しむことが大切。

Kiyomi TANAKA


パリを拠点に活動するクリエーティブディレクター&デザイナー。

日本でデザイン制作会社に勤務後、独立し日本郵政公社、帝国ホテル、JAなど大手企業や有名ホテルなどのデザインを手がける、その後、渡仏、ブランディングデザイン事務所[Fleurirdesign]設立。

ブティックやサロン、クリニックやカフェなどの立ち上げからのブランディングトータルデザインの経験も多数あります。

 



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コメント: 2
  • #1

    まっきーまっ (金曜日, 26 3月 2021 00:58)

    こんにちは。今日も楽しく読ませて頂きました。
    フランスでは、春に仮装イベントがあるのですね。
    日本とは違い、テーマは無視して良いところが面白かったです。

  • #2

    清美 (金曜日, 26 3月 2021 14:09)

    まっきーさん、コメントありがとうございます^^
    テーマはけっこうガン無視でした。
    最近では日本も仮装などがあるんですね、日本の仮装が知りたいです♪