· 

フランスで漢字検定

先日、子ども達の漢字検定の日でした。

 

娘はいつもなぜか全てにおいて前向きで、漢字検定も失敗を恐れず、例え失敗してもめげずに受けたいと言い続けます。

そして、息子は若干姉に付き合わされての受験。

 

息子は、幼稚園時代から2つ年上のなぜかいつもやる気満々な姉に付き合わされていたので、忍者が少しづつ大きくなる木を飛び越しているうちに実力がつき大きい木を飛び越えれるようになる法則で、自分の学年の漢字検定は6月には合格して、今は娘と同じ漢字を勉強しています。付き合わされて。

 

しかも、言い出しっぺの姉である娘はやる気満々で始めるのですが、高確率で途中で燃え尽きます。大気圏に突入する隕石のよう。

そして、付き合わされている弟は「合格したらもうその学年の漢字は勉強しないでいい。テスト前に復習するくらいでオッケー。」という私の言葉と、「合格したら砂時計を買ってもらえる」という今時の子には珍しすぎるモチベーションを胸に最後までコツコツ勉強します。

 

しばらくして、部屋に入るとサッと漢字辞典らしきものを隠す娘。

「何やってるの?」と見ると、漢字辞典のカバーに漫画を隠していた。。。漫画でしか見た事ない場面。今時漫画でもないな。

その隣で「ねぇ、ママ合格したら砂時計何個買ってくれる?」と聞く息子。マニアックだな。

 

普段はフランス現地校の勉強で忙しいので、なかなかじっくり漢字に向き合える時間は少なく、寝る前に暗記し、朝確認するという地味な作業をしばらくの期間繰り返していましたが、娘のクラスが毎日フランス語の書き取り(ディクテ)のテストがあると分かり、その時間になり漢字はあまりできず。

ここでも私は発音が日本語発音なので、息子が発音し「通る道やからついでに暗記しとき」と言われ、息子日々成長中。

(※ちなみに、google翻訳や電子辞書の発音も良いです。)

こればかりは、息子はさすがネイティブという発音の良さ。

 

今フランスは、2週間のVacances d'hiver(冬休み)なので、やっと落ち着いてここ1週間は漢字の勉強ができました。

息子の所有する(所有物:小学3年の教科書にある)、10分の砂時計を使用しメリハリつけながら朝晩と時間を区切って勉強する。

うちの子は勉強するとエネルギー消費が激しいようで、その度に「ママ、抱っこして。。。」とフラフラと充電しにきます。

多い時には10分おきに交互に。もう誰よりも私が偉い。

しかし、落ち着いてできるようになってわずか1週間での漢字検定。

 

 

 

 

娘はやれば綺麗に書けるのに、燃え尽きると驚くほど文字からも燃え尽きた感が溢れ出す。息子はどんな時も丁寧で綺麗。


息子は、試験前日も砂時計欲しさに寝る時間を惜しんでベットの中に入っても勉強をし、その隣で「私、明るいと眠れないんだよねー。」と言いながら漫画を読もうとする娘。おい。

 

当日の試験が終わり、子ども達に何が出題されたと聞いたら、なぜか各所で言う事が異なる2人。同じ問題のはずなのに。摩訶不思議。(って何年で習うんだろ)

 

あー、終わった終わった。私も息子も娘も3人ともよくやった。

さてさて、合格してるかな。

「合格してなくても、かなり覚えたしまいっかー。」←娘のポジティブはたぶん私譲り。

そう言う私に息子は「ねぇ、1点足りなくて不合格だったら砂時計は?」と聞いていました。もう息子には合格しなくても買ってあげたい。

しかも、先日家にある全ての砂時計をそれはそれは大切そうに抱えて移動しようとしたら、一つ落として割れて、布団かぶって泣いてました。

後片付けしている私に、息子が「ママ、どうか砂だけ取り出して欲しい・・・。想い出に持っていたい。」と目に涙を溜めて懇願してきました。想い出・・・?

 

ちなみに、フランス パリ近郊で漢字検定が受けれる場所は、ブローニュにあるエベイユ学園です。

エベイユ学園はパリ近郊の日本語補習校の中では、日本の進度にあわせて国語を学ぶことが出来る数少ない補習校です。

 

1週間に1度3時間の授業で、日本の国語の進度についていくのは本当に大変ですが、季節の行事も大切にしていて、餅つき大会、ひな祭り、端午の節句、お月見、文化祭、運動会、ハロウィン、敬老の日、書道、などなど、盛りだくさんなので子どもも楽しそうです。

 

家で日本の行事を取り入れるのは、海外ではなかなか大変なのですが、子どもがエベイユ学園の帰り道に「ママ、今日柏餅食べたよー。」「今日は桜餅食べたよー。」とか教えてくれると、私ですらここ数年食べてないのに・・・と羨ましくなると同時に、そういう貴重な体験が出来て本当に良かったと思います。

 

さて、話を漢字検定に戻します。

試験は、公正を期すために、フランスでも時間は日本と同時間に開催されるらしいです。

 

 

大人も受験できるので、私のフランス人の友人も子ども達が受験した時に一緒に受験し、見事合格したこともあります。

しかも、すでにかなり前に合格しているのに、忘れてしまっているという事で再度チャレンジするという情熱。本当に尊敬に値します。

私も一緒に受けようかと思ったのですが、そんな時間があるならフランス語の単語を一つでも覚えた方が良いということに気がつきました。

他にも、フランス人のパパさん達も小さい我が子と試験を受けたりする人もいて、なんだか微笑ましいです。

一番重宝していたのに割れてしまった「黒時計(10分):命名息子」